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日本のエネルギー問題
日常生活や社会活動を維持していくために欠かせないエネルギーですが、日本はエネルギー自給率がとても低い国です。日本の自給率は11.8%で、OECD加盟国35カ国中34番目となっています。(2018年推計値)
(出典)IEA「 World Energy Balances 2019」の2018年推計値、日本のみ資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」の2018年度確報値。
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/energyissue2020_1.html
農家が抱える課題
近年、就農人口が減少し、高齢化しています。2010年に260万人だった国内就農人口は、2019年には168万人にまで減少し、65歳以上が118万人と約7割を占め、平均年齢は67歳に到っています。(世界銀行「Employment in Agriculture」2019年9月)。これにより、耕作放棄地や未利用農地が年々増加し、1975年は13.1万haだった耕作放棄地は、2015年に42万haへ増加しています。耕作放棄地の増加は、農業の生産性低下、また病害虫や有害鳥獣の発生・廃棄物投棄の誘発など、周辺農地や生活環境への悪影響があります。
資料:農業水産省「荒廃農地の発生・解消状況に関する調査」、「農林業センサス」、「耕地及び作付面積統計」
バイオ燃料とは
ユーグレナは光合成により成長します。光合成では、二酸化炭素を炭水化物等に固定化して酸素をつくります。この生産効率が他の植物と比べても、ユーグレナは非常に優れていて、地球温暖化対策にとても有望であると期待されています。
また、ユーグレナは培養方法によって、体内により多くの油を作ることができます。この油を抽出・精製することで、バスや飛行機などに利用可能なバイオ燃料をつくりだすことができ、すでに日本各地でユーグレナを原料の一部にしたバイオ燃料が使用されています。ユーグレナは光合成で成長するので化石燃料を消費して排出されるCO2を吸収して育ち、炭素循環型社会を構築することができます。
ユーグレナ社と共同研究
ユーグレナの大量培養には巨大なプールが必要ですが、プールを作るには膨大な場所、費用、時間が必要となります。そこで、ユーグレナ社と当社は、2014年よりユーグレナの効率的かつ安定的な培養方法について共同研究を行ってきました。当社が持つ水田造成技術を応用することで、2017年には世界で初めてコンクリートではなくあぜ型に固めた土壌で建設されたプールの建設・稼働に成功しました。コンクリート製に比べて、建設コストが10分の1程度、建設工期が4分の1程度となり、生産コスト削減や生産量拡大への迅速な対応が可能となります。
未利用農地を培養プールへ
当社が造成するあぜ型培養プールを、耕作放棄地を含む未利用農地に設置することで、未利用農地の有効活用につながると考えています。米や野菜の栽培以外にも農地でできることを増やすことで、農家の選択肢を広げ、農家の収益性にも貢献できると考えています。
グリーンイノベーションの実現に向けて
2021年には、バイオ燃料によるドローン物流実証に成功しました。日本と世界のエネルギー問題、農業問題を解決し、持続可能な新たな価値を生み出す挑戦をしていきます。
- 未利用農地を活用し農家の収益性を高める
- カーボンオフセットのバイオ燃料の実用化
ユーグレナ社とは、環境に配慮した
循環型農業への取り組みとして、農業肥料の研究も行っています。